概要MVDC PLUS®は、中電圧直流(MVDC)送電システムであり、分散型発電や再生可能エネルギーの増加に伴う全方向の電力フローを制御するために、直流の送電効率と交流ネットワークの柔軟性を組み合わせます。地域の送配電課題に対する経済的かつ柔軟なソリューションです。
MVDC PLUS®:包括的なソリューションMVDC PLUS®は高品質な電力出力を提供し、双方向電力フローをサポートし、無効電力の補償と能動的な負荷流制御を実現し、STATCOMとして電圧制御と無効電力支援を行うことができます。
主な機能- 高品質な電力出力
- 双方向の電力フロー
- 無効電力補償と能動的負荷流制御
- STATCOM動作機能(無効電力支援および電圧制御)
MVDCシステムへの関心理由- 送電距離の拡大:長距離伝送に適した効率的な選択肢と電力品質の向上
- 分散型発電:増加する分散型資源に伴う系統安定性と電力品質の管理
- 系統拡張と更新:柔軟なインフラ拡張と再接続を可能にする
- 送電の自律性需要:DSOが求めるより高い独立性と運用柔軟性
MVDC PLUS®の適用方法(代表的ユースケース)島嶼、オフショアプラットフォーム、遠隔地向けのケーブルまたはコンパクトな架空線によるコンパクトなMVDC PLUS®接続;低い視覚的影響と迅速な許認可のための低い塔高(< 15 m)で実装されるMV架空線;異なる周波数/電圧レベルの系統を分離するDCリンク;DSOの独立性を高める追加のMVDCノード;容量を向上させ大規模なAC拡張を回避するためのAC→DC変換。
MVDC技術の主な特徴と利点MVDC PLUS®はモジュラーマルチレベルVSC技術を採用し、3つの標準化された定格で提供されます。接続性の向上、容量増加、同等のAC拡張に比べた環境負荷低減、および経済効率を実現します。
MVDC技術の適用分野- 洋上風力発電:洋上から陸上送電への効率的な伝送
- マイクログリッド:分散システムの性能と信頼性の向上
- 輸送:鉄道およびEVインフラ向けの電力伝送
- 海底負荷:海底機器への信頼性の高い電源供給
- 船舶:船内電力システムと安定したエネルギー管理
- データセンター:高需要運用向けの効率的な電力管理
- 石油・ガス掘削設備:オフショアでの信頼性ある送電
- 小規模コミュニティの接続:遠隔地コミュニティの大規模電網接続を可能にする
- バックアップ電源:停電耐性の高い冗長ソリューション
技術的側面MVDC PLUS®はモジュラーマルチレベルVSC技術に基づく対称単極(symmetrical monopole)レイアウトを用います。変換所はほぼ理想的な正弦波を生成し、双方向フローをサポートし、無効電力補償のためにSTATCOMとして動作し、間欠的な再生可能エネルギーの導入がある系統を安定化するための能動的な負荷流制御を可能にします。
運用上の利点と性能に関する注意点既存のAC系をMVDC PLUS®に変換することで送電能力を向上させることができ(変換シナリオで報告される典型的な改善:20~80%)、遠隔地の再起動のためのブラックスタート機能をサポートします。MV架空線は視覚的影響を低減して実装可能(高さ < 15 m)であり、1リンクあたり最大約150 MWの送電を可能にします。
資料とリソースMVDC PLUS®に関する詳細な技術資料(ホワイトペーパー、製品フライヤー、データシート、性能図等)が利用可能です。
仕様 / 技術データ- 商用モデル名:MVDC PLUS®
- 製造元 / ブランド:Siemens Energy
- 技術:モジュラーマルチレベル電圧型コンバータ(VSC)技術
- トポロジー:対称単極配置(簡略化されたHVDCトポロジー)
- 標準化:3つの標準化定格で提供
- 送電範囲(記載):中電圧DC送電向けに設計され、実装によりリンク当たり約30 MW~150 MWをサポート
- 機能:双方向電力フロー、STATCOM動作(無効電力補償および電圧制御)、能動的負荷流制御
- 用途:島嶼/系統接続、洋上風力、マイクログリッド、海底負荷、船舶、データセンター、石油・ガス掘削設備、遠隔地コミュニティ接続、バックアップ電源
- インフラオプション:ケーブルまたはコンパクト架空線(MV架空線は視覚的影響を低減して実装可能、高さ < 15 m)
- AC→DC変換時の性能改善:用途により通常20%~80%の容量向上
- 環境・スペース影響:同等のAC拡張と比較してコンパクトで省スペースな実装