信号分析器 SNA5000A Series

ベクトル ネットワーク用スペクトルインピーダンス

•周波数レンジ：9 kHz ~ 8.5 GHz、100 kHz ~ 26.5 GHz •出力レベルの設定レンジ：-55 dBm ~ +10 dBm •ダイナミックレンジ：125 dB •2/4ポートの散乱パラメータ、差動パラメータ、タイムドメインパラメータ測定に対応 •Qファクタ、帯域幅、フィルタの挿入損失の1ボタン測定に対応 •インピーダンス変換、フィクスチャシミュレーション、アダプタの取外し/挿入調整に対応 •スペクトラムアナライザとTDR機能のオプション 豊富な測定機能と表示形式 SNA5000Aは、散乱パラメータ測定、差動パラメータ測定、レシーバ測定、タイムドメインパラメータ解析、リミットテスト、リップルテスト、拡張タイムドメインパラメータ解析（TDR）をサポートしています。 全4ポートでのSパラメータ測定を実行するため、トレースやウィンドウ追加用のショートカットを備えています。Log Mag、Lin Mag、位相、遅延、スミスチャート、SWR、ポーラチャートなど様々な表示形式に対応しており、DUTの透過係数や反射係数、SWR、インピーダンス整合、位相、遅延の解析に役立ちます。また、アンテナやフィルタの製造現場においては、参照トレースやリミットテストで生産効率の向上が見込めます。 タイムドメイン解析の拡張（TDR） SNA5000AのTDRオプションは、TDR/TDT（タイムドメイン反射/伝送）モードとアイ/マスクモードで校正されています。 TDRモードは、インピーダンスの不連続点や特性の直感的な表示を提供します。伝送線路の各ポイントのインピーダンスを表示することができるため、故障点の特定に役立ちます。タイムドメインゲーティングにより、ある程度のミスマッチの影響も容易に取り除くことが可能です。また、不具合がDUT特性に及ぼす影響の解析を行うこともできます。 パターンジェネレータを内蔵しているため、外部ジェネレータを用意することなく、アイダイアグラムを生成することが可能です。アイ/マスクモードは、本格的な信号統合解析ツールです。 アイ機能は、高性能な波形シミュレーションを可能にします。送信側はプリエンファシス/ディエンファシス、受信側はイコライザの機能により、外部接続を変更することなく、信号伝送品質を改善することができます。 また、アイ機能では、信号にジッタを注入し、ジッタを含む信号が信号伝送にどのような影響を及ぼすかシミュレートすることが可能です フィクスチャによる校正 RFおよびマイクロ波の分野では、フィクスチャエラーをいかにして取り除くかが大きな課題となります。Sパラメータの校正は、多くの場合、RFケーブルとフィクスチャのポート面の間で行われます。DUTはマイクロストリップラインを介してフィクスチャのポート面に接続されており、実際の測定面と校正面は同じではないため、結果としてエラーが発生します。このエラーを、マイクロストリップラインの長さと速度係数、損失パラメータを入力するだけで、容易に取り除くことができます。このポート拡張機能は、フィクスチャエラーの除去に有効な手段です。 そのほか、SNA5000Aには、ポートマッチ、アダプタの取外し/挿入、2ポートおよびNポートのディエンベディング、インピーダンス変換といった機能が搭載されており、校正確度を改善します。 選べる校正キット SNA5000Aは、ユーザーの校正キットへの投資を保護します。SIGLENTの提供するものだけでなく、他社製の校正キットも使用可能です。SIGLENTの校正キットは、一般的な用途と精密な要求のいずれにも対応するため、DCから9 GHzまでの周波数レンジをカバーします。ショート、オープン、ロード、スルー（SOLT）の4種類があり、コネクタは3.5 mmとNタイプの2種類です。ユーザーは、校正要件に応じて独自に校正キットを選定することも可能です。