5790Bは、日常の校正作業で要求されるさまざまなアプリケーションに利用できるように設計されており、熱型トランスファー標準を用いることにより得られる高い確度と、デジタル・マルチメーターの使いやすさとが結びついたAC測定標準器です。絶対AC電圧測定における不確かさは、± 24 ppm(1年間、23℃±5℃)と低くおさえられています。5790Bは、マルチファンクション校正5730A、5720Aや5700A、マルチプロダクト校正器5522A、5502A、5520A、5500A及びその他の校正器、52120A、5725A、5205A/5215A等の増幅器、さらにトランスファー標準器、AC電圧計等のAC電圧と広帯域の完全な検証の要求に適合するように設計されています。(5720A,5700A,5520A,5500A,5205A/5215Aは販売終了)
5790BのAC電圧レンジは600 μVから1000 V、周波数レンジは10 Hzから1 MHzです。広帯域電圧オプションでは、周波数レンジを30MHzまたは50MHzまで拡張することができます。
5790Bはまた、フルークA40B電流シャントの利用が可能で、直接、絶対値または相対値電流測定を計算無しに行う事が出来ます。
5790Bは単独でも使用できますし、あるいは外部AC/DCソースのトランスファー標準器としても使用できます。いずれの場合も、単調な切り替えおよび計算は自動的に5790Bによって行われ、その結果のAC/DC差は、読み取りやすい6.5インチのカラー・タッチスクリーンディスプレイに直接表示されます。
アップデータされた特長で機能アップ
1990年の販売開始以来、5790Aは工業におけるAC測定標準器としてご好評いただきました。5790Aを背景としたテクノロジーやフルークの特許技術であるRMSセンサーは世界各国の校正機関で標準測定に選ばれています。5790Bは旧式の革新的なテクノロジーを引き継ぎ、測定範囲や製品の信頼性を広げる様々な新機能が追加されています。
絶対値、相対値の電流測定
A40Bシリーズ・シャントは費用対効果の高い方法で、AC電流源を校正するのにAC電流の絶対値と相対値を測定するための5790Bの機能性を広げます。5790Bの新しいユーザー・インターフェースとして電流シャントを入力し、保存できるようになりました。最大150シャントまでシャントのシリアルナンバー、継続的な値(24 AC/DC、読み込みエラー5箇所)、校正データを登録することができます。シャントの情報を読み込んだ後、シャントをつないでメインメニューからシャントの選択を設定することで、5790Bは数秒以内に直接的なAC電流の直接的な絶対値または相対値を取得します。電流シャントを使うときに、5790Bはシャント情報に加えて電圧と電流測定の両方を表示します。
広帯域の拡大 (50 MHz)
2.2mVから7Vの“/3” 広帯域入力と機能は5790Aから装備されています。新しい”/5”広帯域オプションは10Hzまたは50MHzまでと広帯域が拡張しました。拡張された広帯域範囲はほとんどのRF電力メーター上で精度50MHz電力基準出力を校正するのに製品の作業負荷を拡大します。