特長
高感度スキャンによる定性分析から、使い易いSIM定量分析までをカバーした本格派ガスクロマトグラフ質量分析計です。新機能“PEAK DEPENDENT SIM”は、使い易さを追求した条件の自動設定機能です。分析条件の設定時の作業効率を上げるだけでなく、余分な設定値や取り込み条件による作業時間の無駄や感度ロスを低減します。
高い感度と安定性を持つガスクロマトグラフ質量分析計
新しく開発した技術により、スキャンスピードは四重極型質量分析計で最も速い22,222u/secとなり、高感度スキャン測定とSIM測定が可能となりました。100fgのオクタフルオロナフタレン(OFN)の連続測定の結果において、下記の通りに6.3fgと優れた検出限界(IDL)が得られています。
新機能 “PEAK DEPENDENT SIM”
今まで煩わしかったグルーピング設定を行う必要はありません。 新機能 “PEAK DEPENDENT SIM” は最適なグルーピングを自動で設定しますので、誰でも簡単に最適化した SIM 条件で測定を行うことができます。 SIM 測定における1グループあたりの最大チャンネル数は100チャンネル、最大グループ数は300グループです。また、1チャンネルあたりの取り込み時間は 0.1msec 以上で任意に設定可能*です。 (*選択したSIM設定モードによります。)
ニーズに対応したアタッチメント(オプション)
高感度Scan とSIM の実現
四重極型質量分析計といえば電子イオン化(EI) によるGC/MS分析が一般的ですが、JMS-Q1500GC は標準イオン化法であるEI 以外に、化学イオン化(CI)と光イオン化(PI)が選択可能です。 イオン化法を使い分ける事によって、異なる情報が得られます。 同定結果に検証が加えられるだけでなく、研究が一歩前進する可能性があります。 さらに、GC/MS 分析だけでなく、2 種類の直接導入プローブによる分析にも対応可能です。
様々な分析への広がり
PI(Photo Ionization:光イオン化)
PI はソフトイオン化法であり、CI と同様に化合物の分子量情報が得られやすいイオン化法です。 光のみを用いるイオン化法であるため、ガスを必要とするCI に比べ、より簡便に扱うことができます。 EI/PI 共用イオン源であるため、イオン源交換の必要なく、それぞれのイオン化法での測定が可能です。
好評なメンテナンス操作の向上
装置メンテナンス時間の短縮
以前よりご定評いただいているシンプルな構造のイオン源にさらなる改良を加え、デュアルフィラメントを搭載しながらも、イオン源チャンバーの着脱には一切の工具は必要ありません。多検体の分析で最も汚れるイオン化室が短時間で洗浄可能です。また、シンプルな構造のため、イオン源の再組み立てを間違える心配はありません。
GC/MS総合解析ソフトウェア“Escrime™(エスクリム)”
ソフトウェアEscrimeは、GC/MSデータのデータ解析をより簡単に、より効率よく行うことを目指した総合解析ソフトウェアです。ブラッシュアップした操作環境を提供します。
定性解析ソフトウェアを一新し、ひとつのウインドウに定性解析に必要な情報を集約しました。
すべてのピーク情報はピークリストで管理され、スペクトル解析、ライブラリ検索、クロマトグラム作成などを効率よく行うことができます。