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特徴
Kendrick Mass Defect (KMD) 分析と合成高分子への応用
Kendrick Mass Defect (KMD) 分析は、1963年にEdward Kendrickによって提案された手法で[1]、現在も石油化学分野で使用されています。質量分析において、高分解能質量分析計で得られる正確な質量は、12Cの質量が12.0000uであるのに対し、ケンドリック質量(KM)はCH2=14.00000という単位系を用います。原油のような炭化水素を主成分とする極めて複雑な混合物のマススペクトルのピークを、炭化水素の不飽和度やヘテロ原子の有無によって分類することが可能である。
産業技術総合研究所と日本電子株式会社は、ケンドリック質量欠損法の原理を高分子の高分解能質量スペクトル解析に応用することに成功した[2]。この場合、KMは繰り返し単位であるモノマーの正確な質量が整数となるように定義されます。Kendrick Mass Defect (KMD) プロットを作成することで、個々のマススペクトルピークを割り当てることなく、複雑なマススペクトル中のポリマーの種類や数を視覚化することができます。近年、広い質量範囲のポリマーの解析やMS/MSによるポリマーの構造解析に適用できる関連技術として、Fraction Base KMD法、Remainder of KM法などが提案されています。これらのKMD技術は、高分子分析に要する時間を短縮するだけでなく、情報共有も容易にします。
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